まんがの裏の一丁目

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映画チャッピー

 第9地区エリジウム のニール・ブロムカンプ監督の新作映画「チャッピー」を観た。

 

 ニール・ブロムカンプ監督の作品は個人的に合わないので観に行くつもりはなかったんだけど、人工知能を題材にしているのとか色々と理由があって鑑賞した。

 

 第9地区を色々と話題になってたのを知ってはいたけど随分と後で見て、微妙な感想しか持てなかった上に、エリジウムを第9地区の監督の作品だとは考えずに映画館で見て、駄作だなと感じたのでニール・ブロムカンプ監督の作品は周りがどんなに高評価だったとしても自分には合わないと思っている。

 

 この監督の作品は映画としての画面の完成度が高いとか作り込みがとか色々と評価する部分はあるんだけど、突っ込みどころが満載でしかも個人的にそこがちゃんとしてればなと思ってしまうから良作とは言い難いんだよね。

 

 今回のチャッピーでも最初から警察に配備されているロボットに理想的な人工知能が搭載されているんだけど、その凄さには一切触れないで感情を持つ人工知能というものが誕生する話を始めていく。

 いや、その完成された人工知能ができたらその過程で副産物として感情を持つ人工知能が先に完成する可能性の方が高いんじゃないかと思ったり、人間の脳波をスキャニングして人間の意識をコピーするというのは百歩譲って可能だとしても、ロボットが同じ装置で意識をコピーするのは構造的に不可能じゃないの?という突っ込みどころがある。

 

 他にもUSBメモリ一つに保存可能な人間の意識というか記憶ってどんなんだよっていう部分だったり、ガードキーを挿しっぱなしにしているのを一晩たったら都合よく忘れているとか、やりたい展開に合わせて都合のいい状況が不自然な感じで起こっているのが受け入れ難い部分なんだよね。

 

 そういった部分を目くじら立てないで優しい気持ちで受け入れて映画を見ればいいのだろうけれどSFだったら科学的な考証には力を入れて欲しい。

 そもそも冒頭をドキュメンタリータッチにしているんだから作品の方向性はリアル志向なんじゃないの?と言いたくなる。

 まあやってる内容な終始コメディーだったけどね。

 

 泣けるとか感動したという感想になるのはまあ別にいいけれど自分は壮大な感動ギャグ作品だったのでラストシーンは冷めた目で見ていたし、またこのパターンかとしか思えなかった。

 

 面白いと思った人からどの部分が良かったのか聞いてみたいとは思うけどね。

 

  結局のところ”二度ある事は三度ある”で、”三度目の正直”とはならずに面白いと感じることができなかったから、ニール・ブロムカンプ監督の次回作があって日本で公開されることがあったとしても、もう見ることはないかな、さすがに。